2012年7月11日水曜日

「お座りになりますか」と、声を掛けられてしまった


確かに席が空いていないかと探してはいましたが、是が非でもと言うほどではなかったです。
席の確保は諦めて適当な位置で立ち止まり、網棚にリュックとバッグを置いて、文庫本とめがねを取り出すところまではいつもどおりです。
掛けたメガネの曇りが少々ひどかったため、文庫本を脇に抱え、メガネを念入りに拭き、再び掛けた時に起こった出来事です。

立っている前の席に座っていた女性が、「お座りになりますか」と、今にも席を譲らんばかりに腰を浮かした状態で声を掛けてきたのです。

文庫本を脇に抱えて少々白髪交じりの男性がメガネを拭いていれば、それは老眼鏡だと想像するに難くないことです。気の利いた女性ならば、労わりの精神で席を譲りたくなるのは分かります。本当にまじめそうな、27,8歳位の女性でした。

しかし、しかしですよ、それにしても、席を譲りたくなるほどに”くたびれた”姿に見えたのでしょうか。それとも、もの欲しそうに見えたのでしょうか。
「わたしですか? 私なら結構ですよ」と丁重にお断りはしたものの、情けなくて、情けなくて。もう少しシャキッとしなくては。

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